ACTION 取組状況

MS&ADインターリスク総研

交通事故発生リスクの大きさを
AIで定量的に評価・可視化

MS&ADインターリスク総研は、デジタル・データを活用したリスクマネジメントの中核として、補償・保障の前後のサービスを担っていくことを中期経営計画に掲げています。事故発生リスクAIアセスメントは、さまざまなデータを用いて交通事故発生リスクの大きさをAI技術を活用して定量的に評価・可視化するサービスです。交通安全対策を強化する自治体や、交通事故防止が本業と密接にかかわるさまざまな事業者にソリューションを販売することで、社会課題である交通事故の削減に貢献します。

社会課題

2023(令和5)年版の交通安全白書によると、交通事故発生件数と死者数は漸減傾向となっていますが、2022(令和4)年の死者数は35万9,211人で、決して少ない数ではありません。交通事故は被害者とその家族だけでなく、就労先などにも大きな影響を与える解決すべき社会課題です。その対策として期待されているものの一つが、情報通信技術(ICT)を用いた交通の管理です。

解決策

これまで事故多発地点への対策など、再発防止型の対策が主となっていましたが、交通事故発生件数をさらに減らすためには、事故発生の有無にかかわらず危険な地点への未然防止対策が重要です。
保険グループならではのデータ・ノウハウに事故発生起因性の高いデータを加えることで、事故発生の有無にかかわらず、すべての交差点・道路の事故発生リスク評価が可能となる、未然防止対策に活用できる情報を提供しています。

社会へのインパクト

すべての交差点・道路の事故発生リスク評価により未然防止対策が可能に。また、時間帯や事故被害者年齢層などの選択条件による事故発生リスク算出によって、各利用者の固有の交通課題に対して効果的にデータ活用ができるようになり、交通事故の削減に寄与しています。

当社への経済的インパクト

このデジタル第一弾サービスは、2023年9月時点で7つの自治体に導入されています。今後は事業者への販売の拡大、提携販売やサービスの機能強化、他のソリューションへの転用など、新たなマーケットの創出に向けた取組みを進めていきます。

事業機会の創出

事故発生リスクAIアセスメントは、自治体が交通安全対策や通学路の検討、事故削減の取組みの指標づくりや政策立案に活用可能です。交通事故の削減に貢献しようとする事業者へのソリューション販売にも期待できます。

導入した自治体さまのコメント

  • 交通安全対策の検討のもととなるデータ収集の時間を大幅に削減でき、予算・人材の最適化につながっています。また、客観データとして活用できるため、対策の優先順位が付けやすい、説明がしやすいといった特長があり、業務の高度化にも役立っています。
  • このサービスは経年変化も見ることができるため、今後も継続利用し、PDCAサイクルを回して交通課題の解決に活かしたいと思います。