保険商品を通じた、ネットゼロ、
ネイチャーポジティブ移行への支援

MS&ADグループでは、再生可能エネルギー事業に伴うリスクの補償など、ネットゼロ、ネイチャーポジティブへの移行に向けた企業の事業を支援する保険を提供しています。

自然災害でJ-クレジットを創出する予定だった機器が被災した場合、その販売収益の減少を補償する保険を提供しています。また、脱炭素を支援するため、追加費用を補償する特約も開発しています。従来の保険は、元の状態に復旧する費用までしか保険金をお支払いできませんでしたが、「Build Back Better※」の考えを踏まえネットゼロ社会への移行を後押ししています。「カーボンニュートラルサポート特約」は、被災建物の復旧時にCO2排出量削減設備の導入費用を補償し、「電気自動車等買替費用特約」は、ガソリン車が事故により大きな損害を被り、EV等へ買い替える場合に発生する費用を補償します。

ネイチャーポジティブへの移行において、資源利用の削減は重要な要素であり、循環経済の推進が不可欠です。「衣料品循環費用補償(燃やさない保険)」は、アパレル業界の大量廃棄の社会課題を受け、衣料品メーカーや販売店が損害を受けた際、リサイクルに係る費用を補償し、衣料品の循環利用を支援します。また、自動車の修理においてはお客さまとともにリサイクル部品の活用に取り組んでおり、循環経済(サーキュラーエコノミー)の実現に貢献しています。

自然資本や生物多様性の保全・回復に資する商品・サービスとして、「海洋汚染対応追加費用補償特約」では、従来、補償の対象外であった船舶運航者の社会的責任を補完するため、自然環境への損害に対する保全・回復活動等の費用を補償しており、「再造林等費用補償特約(フォレストキーパー)」では、罹災した森林の保全と再生に向けた再造林費用を補償しています。また、熊本県阿蘇地方の草原維持に欠かせない「野焼き」による延焼リスクを補償する保険制度も提供しています。一部では、延焼リスクの手当が得られず、中断を余儀なくされていましたが、当社グループの「野焼き保険」提供により、阿蘇の自然や歴史に密接に結びついた伝統は維持され、農畜産物を育み、豊富な水資源の保全などに貢献しています。

※災害発生後の復興段階において、元の状態に戻すだけでなく、より強靱な対策を講じてまちづく りを実現するという、防災分野で提唱されている概念。