SUSTAINABILITY 持続可能な
社会

GREEN EARTH PROJECT

球磨川流域「緑の流域治水プロジェクト」

大きな被害をもたらした令和2年7月豪雨を受け、熊本県では自然環境との共生を図りながら、流域全体の総合力で安全・安心を実現する「緑の流域治水」を推進しています。2021年度から熊本県立大学が中心となって、研究プロジェクトが進められています。
MS&ADグループは、本研究プロジェクトと連携し、流域治水に貢献する湿地の保全・再生を中心に、地域の社会課題解決に取り組みます。

活動場所

活動場所

球磨川流域の上流部に位置する湿地(放棄田、周辺の迫*など)および周辺地 *山あいの小さな谷
  • 腰までつかるような田んぼで約30年前に相良村が貴重な動植物を保全する場所として買い取り、環境の維持に努めてきた

  • 植物では、ツクシガヤやデンジソウなど、昆虫でいえば、ハッチョウトンボ、ムカシヤンマなどの絶滅が心配される動植物が生息

活動で目指すゴール

活動で目指すゴール

  • 地域の社会課題背景
    • 放棄された田や迫などの湿地環境の保全・再生による生物多様性の回復

    • 田んぼや迫の雨水貯留効果の向上による流域の洪水緩和

    • 保全・再生する湿地のOECM*登録などを通じ、多様なパートナーシップによる自然環境の保全と地方創生を推進する仕組み・体制づくり

*OECM(Other Effective area-based Conservation Measures)国の保護地域以外に企業や民間の組織が保有する林や緑地を保全地域として登録する制度
活動内容

活動内容

この活動は、熊本県立大学が推進し、国立研究開発法人科学技術振興機構が採択した共創の場形成支援プログラム「流域治水を核とした復興を起点とする持続社会 地域共創拠点」と連携して活動しています。

  • 1.生物多様性の向上:OECM認定

    • いきもの豊かな湿地に
      ハッチョウトンボの湿地、ヘイケボタルの小川、メダカの田んぼ、コウホネの池をつくる

    • 湧き水豊富な湿地に
      湿地の上部に当たる台地に雨庭をつくる

    • 光と風が入る湿地に
      周囲の林を間伐し、バイオ炭をつくって炭素を固定

  • 2.治水力の向上

    「もたせ(小さな堤防)」を設置し、水害防備林を適切に管理する

  • 3. 子どもたちへの自然体験の機会創出

    子どもたちを巻き込んだ生きもの調査や観察会を開催する

  • 4. 自然を活かした文化や産業の調査

    地域の食材を生かした郷土料理づくりや湿地でつくった米の商品開発を検討する

湿地再生の未来イメージ
(治水)
流出抑制機能の強化

流出抑制機能の強化

湿地再生の未来イメージ
(生物多様性)
湿地生態系の再生・創出

湿地生態系の再生・創出

※このイラストは、案のひとつをイメージ化したもので、具体的な整備計画を示すものではありません。
連携して活動する研究者の方々

連携して活動する
研究者の方々

熊本県立大学 特別教授 島谷 幸宏

熊本県立大学 特別教授

島谷 幸宏

熊本県立大学 一柳 英隆

熊本県立大学

一柳 英隆

熊本大学准教授 皆川 朋子

熊本大学准教授

皆川 朋子

活動報告

活動報告

参加者の声

当社グループは、以前から、気候変動をはじめとした社会課題の解決に貢献しようと、積極的にサステナビリティに取り組んできました。熊本県での活動は、産官学が連携する取組みで、地方創生にも寄与できると期待しています。2・3年後にどんな生態系になっているのか大変楽しみです。

MS&ADホールディングス 代表取締役 副社長執行役員 グループCFO

樋口 哲司

令和2年の7月豪雨により球磨川やその支流で氾濫が生じ、人吉も甚大な被害が発生しました。現在では、この経験や教訓を活かし、少しずつですが、復興に向かっています。自然を活かしながら、防災・減災ができるというところが、非常にありがたいと思っています。

相良村 産業振興課

山下 由華 さん

都心にいると自然と触れ合う機会が少ないので、生き物好きな息子と2人で来られてよかったです。生き物に囲まれてのどろんこ作業は、人間と生き物両方の暮らしにとってよいことであること、生物多様性を守るために自分たちは何ができるのかについて、親子で話すよいきっかけとなりました。

グループ社員

北島英二 さん、ゆうきくん親子

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